福島の今とエネルギーの未来2021（2021年3月発行）

福島県では事故当時18歳以下の人たちに対して定期的に甲状腺検査を行っているが、このうち甲状腺がんまたは疑いと診断された人の数は237人、うち手術してがんと確定したのは186人にのぼる。

避難指示区域は2014年以降、次々に解除されていったが、帰還はなかなか進んでいない。

避難指示区域外からも多くの避難者が、賠償のあてもなく、「自主」避難を強いられた。避難者救済のための法・制度・実行体制を抜本的に整えることが求められている。

2020年〜2021年の原発・エネルギーに関する重大ニュースをピックアップしました。関連記事も合わせてご覧ください。・汚染土、覆土なし、 農地利用実証事業・六ケ所再処理工場、審査合格 事故やトラブルは考慮されず・電力容量市場、再エネ新電力か...

—松久保肇（NPO法人原子力資料情報室） 　東電福島第一原発事故後、日本の多くの市民は原発のない社会を望むようになりました。一 方、国は原発を必要な電源だとしており、電力会社も巨額の工事費を投じて、原発の改修を行っています。どうして、そこま...

ー片山夏子（東京新聞記者）「ＧＯ！」　東京電力福島第一原発で、下請け作業員の男性は、鉛板20キロを背負い、合図とともに1号機原子炉建屋の急階段を、通常のビル6階の高さまで駆け上がった。2011 年夏、事故から4カ月余がたった頃だった。風を通...

ー 後藤忍（福島大学准教授）はじめに　2011年3月に起きた東日本大震災および東京電力福島第一原子力発電所の事故（以降、福島第一原発事故）からまもなく10年になります。福島県内では、東日本大震災・福島第一原発事故の事実と教訓を伝えようとする...

ー 中手聖一（福島から北海道に避難）　　コロナ禍の今、もし対策のリーダーが「感染など気にせず今まで通りの生活をしましょう。 大いに外出してニコニコ暮らしましょう。それが正しく怖がることです」と言ったなら…。けれど現実に同様のことが起こってい...

ー大賀あや子（大熊町～会津若松市～新潟県阿賀野市）　2011 年、私は福島県大熊町で小農を営み、 ときどき脱原発ネットワーク等の活動に参加し「ハイロアクション～福島原発 40 年とわたしたちの未来」という新たな取り組みに希望を持っていました...

ー3 児の母（福島から避難し、帰還）　震災当時、3 歳と 6 か月になる 2 人の娘と夫 と福島で暮らしていました。 2011 年5月に新潟県湯沢町に3か月自主避難した後、山形県山形市で 4 年半暮らしました。 その間に長男を授かり、福島に...