<2019年度重大ニュース>東電、日本原電の東海第二原発の再稼働に対する資金支援を決定

2019年度重大ニュース

2019年10月、東京電力は日本原電の東海第二原子力発電所(茨城県)に資金支援をすると発表した。東電の支援金額は約2,200億円になるとみられている。また、東北電力、中部電力、北陸電力、関西電力も資金支援に参加する見通しで、総額3,500億円となる。東電、東北電は、融資や原電の借り入れに対する債務保証の形で支援するという。

東海第二原発の再稼働に必要な安全対策工事費を原電が用意できないため、電力業界が一丸となって支援に乗り出した構図だ。

しかし、東電は原発事故の賠償・廃炉などの費用を払いきれず、巨額の公的資金や電気料金が注入されている。他社の資金支援を行う立場にはない。

東電の日本原電支援に抗議する人たち

東電は、東海第二原発から電気を買うことにより収益を上げて、賠償などを貫徹すると説明している。しかし、日本原電の置かれている厳しい財政状況、日本原電が保有する他の原発がすべて動かせる見込みがないことを考えれば、東海第二原発からの電気の価格は高くなる。これは実質的には、政府の原子力維持政策のために経済合理性を度外視して日本原電を支援することにほかならない。

詳しくは「東海第二原発に使われる私たちのお金

(「福島の今とエネルギーの未来2020」)

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